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レヴェナント:蘇りし者、観てきた。

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予告編を観た時から楽しみにしていたんですが・・・実際に良い映画でした。


 19世紀前半、北西アメリカで毛皮狩猟のため山岳地帯に進出してきた白人コミュニティとネイティブ・アメリカンとの抗争で、デュカプリオ演じる主人公グラスが、瀕死の際から取り留めた一命をつなぐために、美しくも過酷な大自然を行く物語。一応は主題として復讐劇という体裁を持っていますが、ぶっちゃけそこは割りとどうでもよいです。


 この映画の見所は、人が生死の狭間で必至に生きようとする姿を描きながらも、生あることへの賛美や死への恐怖といったものを訴えていない点かと思われます。グラスの行動原理は生き続けるために只々疑いなく行動する、生命としての生存本能にほかなりません。躊躇や葛藤、生への渇望などの感情的なシーンは描かれず、今ある生命を機械的に存続させるための行動を取り続ける姿は、人の生の根幹を考えさせ、哲学的な要素すら感じます。


 一面に広がる山岳と渓谷、ひたすら続く雪深い森。ネイチャームービーかと見まごうほどに延々と映しだされる大自然は、神秘的である反面、本能的に恐怖を感じる光景。そんな絶望的な状況の中、土を喰み、獣血にまみれてなお進もうとするグラスを体を張って演じきったディカプリオの技量は圧巻で、アカデミー主演男優賞も納得。なんかもう、自分が若いころ観た映画でのディカプリオの面影一切なし。寂しくも有り、嬉しくも有り、そんな気持ちにもなった一本でした。


余談

この映画を見れば、雪山に長靴と軍手で挑もうなんて考えなくなるよ・・・・

投稿者 sbifb4 | 返信 (0) | トラックバック (0)

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