おまいう
元旦当日より二日目以降のロスタイムのほうが実は厳しいんです。(詳細は割愛 ) |
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おまいう |
今年も中年オタクのお眼鏡に適うアレやコレを拝見させて頂いて繁忙期の密やかな楽しみとさせていただきましたが、なんつか、本当にこの国に生まれてきた若者は字を書くようにイラストを描きますよね。イラストというか、オタ絵。幼少期から浴びるようにアニメ観て、貪るようにマンガ読んで、結果、あの子もこの子も常時発動型スキルみたいに当り前のようにそれなりに見栄えするオタ絵を描くのです。もうやだこの国。
で、見てて思ったんですけど、今日日なのでチビッコの頃からお絵かきがペンタブレット+アプリなんですよ。画材を使ってオタ絵を描くっていう体験が、多分人生の中に無い。
オッサンらの青春時代には、画材屋でケント紙やらアルシュ紙やらとにらめっこして、やれ粗目だ細目だ、インクののりがどうとか透明水彩でとかコピック水溶きとか、もう、そうやって『味』みたいなものの演出を目論んで絵を描いてたわけじゃないですか。
当然そういったものはPC上でも表現できるのだけれど、チビッコ等はきっと「それが何を表現したものなのか」が解らなくなってるんじゃないかなぁ、と思ったのです。究極的には「紙ってなんですか?テクスチャなら解るんですが・・・」みたいな。実際どんな絵を仕上げるにしても、手にする感触はペンでタブレットの表面をなぞるツルツルした感触だけってどうよ?
老婆心的な精神論でしかないんですが、やっぱり実際に手を汚して勝ち得た体験という土台の上に絵を描いてほしいなぁ、と思うのです。なんかよく大御所アニメ監督やゲームクリエーターが言うじゃん、アニメやゲームを見てアニメやゲームを作るなって。ん、ちょっと違うか。まぁいいや。
なんかそんなことを、繁忙の中で思いました。
あ、単にWEBで拾っきた版権絵を勝手に使いまわしているお子様には、速やかに保護者の方から適切な指導が行われることを期待します。
Re: ご褒美
努力の過程が描かれない、という問題。 |
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Reply おまいう |
いやー、調教は「がんばってこなしました」っていう内容の一文だけで、描写がないんですよねぇ・・・
これ、じつは以前から内心思うところがあったお題目なので、ちょっと書く。
マンガやアニメにおけるサクセスストーリーでも、努力しているシーンの描写って少なすぎると思うんです。勿論、尺に均等に比例した時間のぶんだけコンダラを引くシーンを流したら失笑ものなのはわかりますが、止め絵を何枚かスライドしただけで「頑張れば夢は叶う」っていうのが、もうどうかと。
『さくら荘のペットな彼女』っていうハチクロの焼きまし感が強いアニメ観てるんですが、主人公(高校生)の住む寮の住人がほぼ天才ばかり、という設定で、作中では今、文化祭に向けて合作の一大体験型CGを作成している最中。
計画された内容は一介の高校生の手には負えないクオリティと作業量でして、数人が一ヶ月そこらで、しかも日中授業受けて夜なべにやって完成できるようなブツじゃない。でもやっちゃう。そして、多少の作業風景と紆余曲折を交えて軌道にのせちゃう(結果は来週待ち)。天才集団だからオールオッケー的な流れで。
マニュアル読んだだけでガンダム操縦できるのはご都合主義だと理解した上で楽しめますが、現実的な高校が舞台の真っ当なサクセスストーリーとして、こういうのを多感な時期に見せちゃうのは「努力というものがチートできるものだ」と、暗に刷り込みさせてしまっているような気がするのです。ねぇよ。ボトムズ作りたかったら油圧やら各種技術の習得をして、積み重ねた止め絵が分厚いパラパラ漫画になりました、っていうくらい過程をこなさなきゃならんのですよ。いや、俺が言うことじゃないけど。これに限らず、『努力がしっかり描き込まれていない作品』っていうのが、どうにも気になるのです。
単純に娯楽として消費されるだけならそれでいいと思う。でも中高生が感化されたあげく、それを入り口にして『将来の夢はクリエイター』、卒業後には搾取目的の専門学校行って、挙句働き口がありませんでした、では目も当てられない。なんかそういう意味で無責任にゆとりを生み出している気がするんです。努力のチート化が。ソースは無いけど。
ふたつのスピカだとか、宇宙兄弟だとか、宇宙飛行士はネタとして過程をしっかりと描けるよなぁ。
もっとああいう感覚で他の職業にもアプローチできないもんだろうか。