(人生において、もっとお前は他に考えなくちゃならないことがあるだろう。)
ロボットアニメに必要なものとはなにか。 |
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(人生において、もっとお前は他に考えなく... |
なんかまとまる自信ないけど書く。
今、コードギアスを観返してるんです。ルル山。本放送以来観ていなかったので、9年ぶりくらい?
いやー、今観ても面白いです。ロボットSFなのにガチガチの貴族社会設定だとか、CLAMPキャラデの等身がヌルっとしているところとか、福山の露骨に演劇がかった高笑いや独り言芝居とか、正直ツッコミどころ満載なんですが、グイグイと引き込んでゆくシナリオとキャラクター同士の駆け引き、ナイトメアフレームのランドスピナーやスラッシュハーケンといったギミックに裏打ちされたアクションシーンの妙・・・しかもこれ、CGじゃなくて手描きじゃないですか。どんだけ力はいってるのか。
反面ここ数年、ロボットアニメで当たりが出ていないのは何故なんだろう。肝いりで始まったレコンギスタも正直さっぱり面白くなかった。監督自身が15点、と評するくらいだし。(あれはたぶんベルリのキャラ付けの取ってつけたような軽さと、視聴者を置いてけぼりの専門用語の乱使用が原因だと思う。)実はルル山の前にマラソンが終わったアルドノア・ゼロも観返していたんですが、CGによる戦闘シーンは迫力とスピード感には貢献しているものの、忙しすぎる視点の移動やカットの切り替えで、逆に淡白な印象がしました。シナリオも可否が分かれるところだと思いますが、個人的には一味足りなかった感じがします。
そこで、ロボットアニメを面白くする要因(という名の、使い古された手法)は何か、考えてみました。
【1:メカの造形とギミック、そこから生み出されるアクションシーン】
要はやっぱりココ。本来戦闘用の機械が人型をしている必要なんて無いんです。それをあえて人型にすることに意味付けをもたせるギミックや人型であることの造形の美しさ、そいうった面での訴求。そしてそれらを活かす画面作り。デジタルの進化やトレンドの変化もあって、新しい映像・演出の手腕が全力で試される最前線の部分だと思う。
【2:主人公の人間的な成長】
アムロ・レイが代表的なアレ。悩んで葛藤して成長する要素。ともすれば、ロボットアニメの主人公とってほぼ義務化されているといっても過言ではないお約束的ナニ。逃げちゃダメだ。
【3:キャラクター間・陣営間での抗争の構図】
キャラクター同士での敵対心や対抗心、また集団戦での闘争の構図など、戦争というテーマによってもたらされる血沸き肉踊る、熱くなる要素。相関図に描きだした時のワクワク感。男の子はこういうのが特にスキよねぇ。
【4:ストーリー・シナリオに仕組まれたギミック】
エヴァにおける使徒、ルル山におけるギアスの秘密、エウレカセブンにおけるコーラリアンの謎など、ストーリーが進むに連れて徐々に明かされてゆく、吸引力となるシナリオのギミックのようなもの。
こんなところか。あとは【笑い】とかも有るには有るんですが(ガンソードとか)絶対要素じゃないので割愛。
ふまえて、ここ数年、何故ロボットアニメで大当たりが出ていないのかを察するに、個人的には【4】が弱いのかなぁと思うのです。
この要素が全く無いというわけではないのですが・・・ガルガンティアやキャプアスに、視聴者に謎解きの予想をしたくなるような気持ちを促すほどの強い魅力が無かったのは事実。謎が単純ゆえに、真相解明の為に話を二転三転させて、物語を大胆に引っ掻き回した上で核心を露わにしてゆくようなもったいぶった演出ができていない気がします。観ているとおおよそ見当がついてきて、そんなに大きく裏切らないオチが着いてしまう。ある一点で謎解きが完了すると、それ以上深くならない。びっくりさせられないのがきっと、残念な気持ちになってしまう要因なんだろうなぁ、と。
とはいえ、自分のような一介の視聴者に断じきられてしまうほどロボットアニメの懐は浅くないはず。ここで上げられた以外の全く新しい要素が新たに生み出されて、観るものをあっと言わせてくれる日が来ることを期待しています。
つらつら書いてたら、今度はラーゼフォン観返したくなってきた・・・中古の箱ポチりそう・・・