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これからイスタンブールに行く人が読んだら多少役に立つような雑記のような何 か。(5)

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エユップの話


 エニノミュから水上バスで35分、エユップにはちょうど ikindi namazı(一日5回の礼拝のうち、3度目)の直前に着きました。目的地のエユップ・スルタン・ジャーミィは、かつて新しいスルタンが即位するときに聖剣の授与が行われたという由緒あるジャーミィですが、市内から離れた場所にあるため観光で訪れる人は多くはないようです。門前には公園があり、床は全て真っ白な石(大理石かなぁ?)で敷き詰められていました。つるっつる。


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 ジャーミィは礼拝の真っ最中だったので、中庭で待つことにして回廊内に入ろうとしたのですが…そこではたくさんの女性がゴザを敷いて礼拝をしており、熱心に祈りを捧げていました。女性は礼拝の時間にはジャーミーに入れないため(入れても最後列に設けられたわずかなスペースなど)外での礼拝となるようです。中には素足の人もおり、実際に熱心に信心する人々の群像を目の当たりにすると、いろいろと感慨深い気持ちになります。とりあえず場違いな気がして慌てて外へ出たのですが、世俗主義国家であるトルコでは信仰に深い人々がいる一方、とらわれない人もそれ以上にいて、回廊を出たそこには買い物客で賑わう門前の商店街の光景がありました。内と外の違い、信心の温度差のようなものを強烈に感じた一瞬でした。

 日本では多くの人が生来、神道かつ仏教徒であるとはいえ、それらとは緩やかな関係にあると思います。とりあえず彼岸とお盆に墓参りする。正月には初詣する。信心はさておき、節目節目になんとなくイベント的に接する。ところがイスラムにおいては日に五回の礼拝や断食など公明正大な度量衡が存在するため、世俗と信仰の関係がまるで0か1かのような、明確な隔絶にあるような印象を受けました。


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 礼拝の時間が終わり男性信者の方がジャーミーから出てきた後も、今度は外にいた女性たちが中に入っていって改めてお祈りをする、その方たちが出てきてようやく中に入ろうとしたんですが、それでもまだ熱心に祈っている人が多数いて、ちょっと気が引けました。すでに ikindi namazı から一時間経過…これ以上待っていると次の Akşam namazı(4度目の礼拝)の時間がきてしまう気がしたので、申し訳なく思いつつもジャーミーに入らせていただきました。


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 多くのジャーミィで、入り口に礼拝の時間を表示する掲示板を設置しています。主に観光客に入場可能な時間を周知するための物のようです。


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