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百日紅、観て来た。

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 自分の中で杉浦日向子さんというと、真っ先に思い浮かぶのが江戸風俗研究者として出演されていたNHKの『お江戸でござる』。江戸の町人文化について語るときの、あの嬉々とした満面の笑顔が眩しいくらいに印象的で、番組終了後わずか一年で急逝された時にはとても寂しい気持ちになったのを覚えています。


 没後十年の節目に映画化された百日紅は、正にそんな杉浦さんの『江戸愛』が溢れんばかりに伝わってくる、文句なしに素晴らしい映画でした。


 物語では幾分かの奇譚を交えつつ、賑やかながらも純朴な江戸町民の等身大の生活が描かれています。そんな中、主人公お栄(葛飾北斎の娘で、絵師)の存在は、ひとことで言うなら『ロック』。周囲に対してのサバサバとした跳ねっ返りっぷり、絵に対する情熱とひたむきな探究心、そして盲目の妹に対する深い愛情。体の内側にものすごい熱量を封じ込めた、魅力的な女性です。


 演じているのは女優の杏さん。狙っているのかわかりませんが、お栄のキャラデがご本人にそっくりな気がします。いや、多分絶対狙ってる(ご本人はあそこまで眉毛は太くないけど)。


 江戸という町で生きる、一人の女性の生き様を淡々と描く。正直、子どもや若者にはちょっと魅力が伝わりにくいかな?とも思える映画ですが、歳を重ね『淡々と生きている』実感が湧く年齢に達している方なら、きっと心にくるものがあるハズ(尚且つ、江戸町民文化に多少の関心があるとベター)。是非。


追伸:禿カットはやっぱりかわいい。

投稿者 sbifb4 | 返信 (0) | トラックバック (0)

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